続けたチカラ
                                                              平成29年4月25日

 平成20年3月にちょっとした思いつきで、今お読みの事務所通信を始めました。今年で9年が経ち、数えると今回の発行で110号となります。今度は200号を目指して頑張ります。よろしければ、皆様もお付き合い下さい。

 文書を書いてみようと思ったきっかけは、自分の考えを毎月一回はまとめるようにしよう思ったからです。毎月思いついたことや、聞いた話をメモにとったり、それを自らに置き換えた場合、どの様に受け入れることが良いのかを考える様にしました。これが意外に面白く、ここまで続ける事が出来たのでしょうね。

 ほんのちょっとしたことでも、それを続ける事が出来れば一つの宝となります。と言われたことがあります。私には何も取り柄はありませんが、110号まで続ける事が出来たことは、自信を持っても良いのかと素直にうれしく思いました。もし皆さんが、今から文書を発行し始めたとしても、私との時間的な差は埋まることはないのですから、自分で自分を褒めることが出来ました。

 皆様のお仕事も、同じ事を毎日繰り返し行っているのことでしょう。どんなことでも、これを繰り返し行ってきた事で、手に入れた財産があるはずです。それが熟練というものです。どんなに器用な方がいたとしても、10年以上し続けてきた方とでは、言葉では表現できませんが、そこにはある種の匠の技があるのでしょう。

 しかし、中途半端に続けただけで、匠の技を身につけたと思う事もしばしば有ります。
この、中途半端に続けてきたが為に時代の流れを読むことが出来ず、また人のアドバイスにも耳を傾けることが出来なくなってしまうのです。本当に苦労を重ねて身につけ方は、技だけでなく、職人としての心も成長させていますから、機械化の流れが来ていると思えば、これを早期に導入し、時代の流れに逆らうことなく、自らのやるべき事を見つける能力も備えているのでしょう。

 経営者に必要な能力は多岐にわたります。そんな色々な能力の中でも、続ける能力はとても大切な事なのです。どんなに些細なことでも、これを続けて行っている人の言葉は、誰もが耳を傾けることでしょう。聞きかじりの理念や経営方針では、毎回どこか違う話となり、つじつまが合わず、何がしたいのか自分でさえも分からなくなってしまいます。すると、なんとなく雑誌で読んだりセミナーで聞いた「成功」=「お金」を追いかける事となり、人が近寄らなくなってしまうのです。
 理念、スローガン、社是、行動指針、そして戦略などでも一緒です。どんなことでもこれを続けて行かなければ、何も始まる事はありませんし、続けなければ何も無いのと一緒なのです。
 どんなことでも目標にしたのであれば、これを続けていく事で得られる力を信じてみませんか。