経営者としての弱点

 

                                               平成22年10月25日
 


 経営者は、先見の目を持つことが大切なことである。このことは誰もがお分かりのことだと思います。そして、この先見の目をもつ人間は、特別な能力のある人間ではなく、誰にでも与えられているものです。

 

 では、少し質問をします。
    あなたの経営者としての弱点を5個あげて下さい。

 

 例えば私の弱点あげますと、次のようなことが思い浮かびます。
  ・毎日の仕事に追われてしまい、まとまった勉強時間がとれていない。
  ・新しい技術(ソフト開発など)が出来てきているのに、

   最大限に利用できていない
  ・将来、英語がスタンダードとなるようであるが、日本語しか話せない
  ・運動不足及び不規則な食生活になってしまう
  ・机の周りの整理整頓が出来ていない
 この弱点は、実はライバル会社である同業者の弱点でもあるはずなのです。この弱点は、単なる当てずっぽうで言っているのではありません。今まで、本を読み、人と話をし、色々なセミナーを受講して感じられるものですから、大きく間違っているとは言えないはずです。そして、この弱点の中に将来起こりうるであろう出来事のヒントが沢山隠されています。

 

 先見の目、つまり将来がどのように変わっていくのか、そして、どこに投資をしたらよいのかを見分ける力のことです。未来を見に行くことが出来る人は誰もいません。ですから先見の目を持っている人であっても、確実に将来起こりうることが分かるわけがないのです。では、どうやって先見の目を持つことができのでしょうか。それは、確実な記録に基づく過去を見ることから始めるのです。自分の過去、同業者の過去、日本の過去そして外国の過去など、様々な記録や人間の生活の様子などを知るのです。そして、この情報から、自分の弱点を見つけ、改善をして行っているのです。また、この改善をするのにもう一つ大切なことがあります。それは、その改善には常に自分の良心を当てはめることです。自分の良心を当てはめることによって、将来人に必要とされる商品やサービスが見えてくるはずです。
大企業が、東南アジアへと生産の拠点を日本から移そうとしているようです。本当に、日本にマーケットが無いという理由だけなのでしょうか。ひょっとしたら、東南アジアで生産をした方が、日本で生産をしているよりもより精巧な製品を作ることができる人間が育ってきているのでは無いでしょうか。
 常日頃から身近な出来事に関心を持ち、良心を鍛えていくことによって、そこから生まれる商品こそが、社会に喜ばれる商品となることでしょう。