消費社会への対応
平成29年3月25日
最近テレビが壊れましたので買い換えたのですが、このテレビがインターネットにつながる事が出来、その機能のほとんどがパソコンと変わらないものとなっているどころか、スマートフォンとインターネットを通じてテレビがつながり、外出先でも番組録画などの操作が出来るようになっているのですから凄い物です。
スマートフォンの出現により、様々な物と繋がっていき、進化し続けて行くのでしょう。
「世界時価総額ランキング」によりますと、上位のほとんどがソフト開発の企業で有ることが分かります。ちなみに日本の代表企業であるトヨタ自動車は、43位です。いかに世界の投資家が、ソフト開発企業に投資をしているのかが良く分かります。
思い返せば10年ほど前にスマートフォンが発売されました。これまでの携帯電話といえば、電話とちょっとしたメールのやり取りが出来れば、それで済んでいたのです。それが大きく変わることとなり、まさにパソコンを普段から持ち歩く感覚となってしまったのです。
現在の日本はものづくりにより築き上げられて来ました。西洋の物質文化を目の当たりにし、追いつき追い越せの勢いで、物質文化での経済発展を進めてきました。しかし、その裏返しに、壊れたら捨てる消費社会が生まれてしまったのも事実です。パソコンやスマートフォンについても、壊れたら直して使うのではなく、買い換える事が当たり前になっています。この背景には、パソコンの低価格が進んでいるからなのです。
企業が消費社会で売り上げを増やして行くには、安くて良い物を提供することで成り立っているのですから、当たり前のことなのです。聞くところによりますと、自動車も低価格化が始まり、修理することなく買い換える事が当たり前になるようです。さらに家屋についてもその動きがあるのですから、これから益々消費社会に向かうと思って良いのでしょう。
こう考えますと、消費社会では、いかにして低価格で物を作ることが出来るかが焦点となり、難しく手の込んだ物は、更に売れなくなる可能性があるのです。ですから物を作って販売する事に人の手が入れば入るほど、販売する事が難しくなり、形ある物を作る企業よりも、金融業やインターネットの媒体での販売を主とする企業の方が、効率よく儲けているのかもしれませんね。
しかし、インターネットによる産業は、情報のやり取りだけではありません。手許にある機器を使って、遠方にある機械を動かし、作業をする事が出来るのです。これを利用すれば、その場所へ人が行かなくても、その人が作業できてしまうのですから、優秀な方への仕事の依頼が集中する事も想像できます。だとすれば、その道を丁寧に勉強された方へは仕事が集まる事にもなるのです。
皆様の生きる道は、商品の低価格化に進むのか、それとも商品や技に磨きをかけるのか、決める必要があるのでしょうね。