元号
                                                              平成30年2月25日
                                                                               
 平成31年4 月で「平成」が終わってしまうようです。
 平成に変わって約30年、新聞報道によりますと、いよいよ新しい元号に変わるようですね。
 元号には、その時代の君主が自らの支配の象徴として付けるもので、縁起の良い字が当てられる事が多いようです。

 例えば「明治」ですが、
 「聖人南面して天下を聴き、明に嚮(むか)ひて治む」
 聖人が北極星のように顔を南に向けてとどまることを知れば、天下は明るい方向に向かって治まるという意味だそうです。
 現代でも太陽が昇る南向きを大切にして家を立てられる事も多いのではないでしょうか。また、当時の南と言えば、外国人の事を指してもいたようで、黒船がやってきた時代ですから、開国を意識して作られたかもしれません。

 次に「大正」ですが、
 「大いに亨(とほ)りて以て正しきは、天の道なり」
 天が民の言葉を喜んで聴き入れれば、政 (まつりごと)が正しく行われるという意味だそうです。国を豊かにするために戦争が行われ、君主制と民主主義とがぶつかり、激動の時代であったようです。いつの時代でも、企業経営においても、リーダーは現場を見て動く必要があり、現場とは国であれば国民をさし、企業であればお客様を指すのでしょうね。

 そして「昭和」ですが、
 「百姓(ひゃくせい)昭明にして、萬邦(ばんぽう)を協和す」
 すべての家々(百姓)が平和で明るく栄えていく。そうすると、隣近所の人々も仲良くなり、果ては国中の民が平和を愛し、天下はよく治まる。更にその気持ちは広く世界中に届き、国々が和合協力することまちがいなしという意味だそうです。
 世界中で戦争が行われている時代だからこそ、いかにして平和にするかを願って付けられたのかもしれませんね。戦争で流れた血によって、現代の日本は平和に過ごさせていただいています。
 
 最後に「平成」ですが、
 「内平かに外成る」
 家の中は穏やかで、世間も平和で安定すると言う意味であり、更に国内が平和で、他国との関係もうまくいくと言う意味もあるそうです。
 集団としての最小単位である家族の仲が良ければ、それは結果として世界中が平和になるのでしょうね。

 ここに紹介した意味とは違った意味もあるのでしょうが、それぞれの時代に願いを込めて付けられていることには間違いはないようです。新しい元号にはどんな想いが込められるのでしょうね。