エチケットとマナー
                                        平成20年12月25日

 私が通った専門学校にビジネスマナーの講座がありました。1週間に一度90分の授業で、一年間受講しました。
 自己紹介の仕方、名刺交換、電話応対など社会に出るためのルールを教わりました。

 その授業の中で、先生がエチケットとマナーの違いについて話して下さったことがあります。

 エチケットとマナーとは、例えば、ある国の王様が大変気に入った青年を会食会に招待したとしましょう。青年は王様の招待を大変光栄に思い喜んだのですが、その青年には会食会に着ていく服が有りませんでした。そこで、大切にしていた時計を売って服を買い、会食会に出席したのです。
 王様は、その青年の礼儀正しい振る舞いを見て、ますます気に入ってしまいました。しかし、会食会の時に、食事中に汚れてしまった手の指を洗うフィンガーボールが出されたのですが、その青年はいつも自分が飲んでいる水よりもきれいな水を見て、指を洗う水と気づかず、それを飲んでしまったのです。それに気づいた王様は、その青年を気遣い、王様も自分のフィンガーボールの水を飲んだそうです。
 この話の中で、青年が会食会に招かれ、服を用意し、礼儀作法という社会のルールを勉強しておくことが、エチケットなのです。
 そして、青年が間違ってフィンガーボールの水を飲んだとき、王様が自分も飲むことによって、その青年が恥をかかないように気遣った事がマナーなのです。
 社会のルールは地域や年齢によって全く違ったものがあります。普段、自分が正しいと思っていることも間違って覚えているかもしれません。間違っている事を恥じるのではなく、間違っているかもしれないと思い、少しずつでも正しく直すように努力を続けていきましょう。そして、人が失敗をしても、それは失敗ではなく習慣の違いかもしれませんので、それを気遣うように心がけて下さい。

 日本という範囲で物事を考えるのではなく、世界という範囲で物事が考えられるように、もっともっと勉強が必要だと感じています。