知らないことの怖さ

                                                    平成21年9月25日
                                                                                 
 みなさんは、「どうして勉強をするのか」子供に聞かれた時に、どの様に答えていますか。
 
 日本には、小学校のときに習ったように「納税」「勤労」そして「教育」の3大義務があります。子供達の中には、「義務教育」の言葉を習うと「勉強はしなければならない」と理解し、勉強することは義務だから我慢して勉強するものだと理解してる子も多いようです。

 その昔、日本が他の国と比べ貧しかった頃のことです。教科書が買えない人や、学校へも通えない子供達がいました。お金がなかったことも理由の一つでしたが、家事や親の家業の労働力として必要とされていたからです。
 現在でも、発展途上国の子供達は労働力として必要とされ、起きている間中仕事をしているのです。そんな子供達が今一番したいことはと聞かれて「勉強がしたい」と答えている様子をテレビで見たことがあると思います。
 なぜ、「遊びたい」のではなく「勉強がしたい」のでしょうか。
 アフリカにある国の事ですが、畑一面にタバコを栽培しています。その栽培したタバコは大家さんに渡りヨーロッパの国々へ輸出されるそうですが、実際に畑で働いている人達の手元にくる金額は、ほんのわずかな金額だそうです。自分達の食料を作れば良いはずなのに、大家さんはタバコを作らせた方が、儲けが大きいので食料を作ることは許可していないため、食べ物を作ることは出来ません。経済の仕組みを知らなかったり、文字さえも知らなかったりするために、自分達がなぜ貧しいままなのか理由さえ分からずにいるのです。
 「知らないために損をした」どころか「知られてしまうと訴えられるので、勉強をさせない」という仕組みになってくるのです。勉強をしていないがために、自分達の生活や命さえも守ることが出来なくなってしまうのです。

 「教育の義務」は親が子供に仕事をさせずに、教育をさせる義務があることをいい、子供にとっては勉強をする権利があることを言うのです。

 

 実際に企業においても、時代の流れ、新技術の開発など様々なことがとどまることなく進んで行ってしまっているのです。
 勉強をしないでいることは「怖い」事であり、新しいことを知ることは「喜び」でもあるのです。私に税法を教えて下さった上左近功先生も「以前やったことが正しいと思わず、常に勉強をしていなければ間違ったまま理解していることがある」といつも言っておられ、先生はいつも勉強をされていました事を覚えております。