思い立ったが吉日

                                                    平成22年1月25日
                                                                               
 日本人に愛され続けている東京ディズニーランド。そのすごさは、お客さんが飽きることなく何度でも訪れる「リピーター」の多さではないでしょうか。「ディズニーランドは永遠に完成せず、常に進化を続けている」そんな表現がまさにぴったりな運営をしてみえます。
 東京ディズニーランドの高いリピーター率を支えているのは、職員さん達の質の良さだと言われています。この職員さん達のマニュアルは、職員さん達が自らの手で作り上げていくそうです。その仕組みは、お客さんから意見や苦情をもらうと、必ず文章に残すことから始めて行きます。そして、同じ事を繰り返さないように全員に配り、その問題の解決方法を職員全員で知恵を出して行き、その後につながるように文章に残す。そしてこれを編集し積み重ねていった物が、現在のマニュアルとして出来上がっていったそうです。

 

 法律の成り立ちも、この仕組みと同じ事がいえます。昔から紛争が起きると裁判をし、これを文章に残し(これを判例と呼んでいます)、その判例に基づいて新たな法律を作る。これを繰り返して少しずつ現在の法律になっていったそうです。しかし、現在の日本で使われている法律は自国の判例に基づいて作った物ではなく、そのほとんどがヨーロッパの国々で使われている法律を研究して作られました。明治時代に他の先進国に負けないよう、まるで法律の整備が進んだ国作りをしているように見せかけるために、作られた物だといわれているそうです。日本の法律や経済の仕組みはヨーロッパの人達の成功と失敗から生まれたと言っても良いのでしょう。

 

 現在、こうして生まれた法律が時代に合わないと言われるようになりました。自動車が発明され、それが普及してくると道路交通法が必要になるように、科学技術が進んでくるとそれに対応した法律の整備が必要となってくるのです。しかし、もう参考にするほどの経験を積んだ外国はなくなってしまったのです。

 

 これからの何年間は迷いに迷いながら一歩一歩進んでいかなければなりません。今まで進むべき道を示してくれた国家や大企業も同じように迷っているからです。

 

 一つの成功を手に入れるには、もしかすると百の失敗をするかもしれません。でも、九十九回の失敗はただの失敗ではなく、紙に記録を残し、自分の頭に記憶として植え付ける事が出来るから最後の成功へと導かれるのです。その最後の一つまでに行き着く過程が最高の知恵の結集だと言うことを忘れてはいけません。資金や年齢を理由に最初の一歩を踏み出さないでいるのではなく、まずは一歩、歩き出してみませんか。
「思い立ったが吉日」です。