平成22年8月25日
皆さんは「ユビキタス」とうい言葉をご存じでしょうか。
これは、すべての物に番号を割り当てることを言います。すべての物とはテレビはもちろん冷蔵庫、机、いす、炊飯器、ポットなどあらゆる物に世界で一つの番号を割り当てます。そしてこれを、インターネットの技術を使い、いろいろな情報を集めたり、携帯電話を使って遠隔操作をすることが出来るそうです。
おもしろい利用方法として、スーパーで買ってきた食材についているバーコードを使って、冷蔵庫がこれを認識し、食材の種類、消費期限などの情報を冷蔵庫のドアに取り付けられた液晶画面で確認できるようにしたり、もしくは買い物をするときに携帯電話で外から冷蔵庫の中身を確認することが出来るようになるそうです。
コンピュータではいろいろなものを管理することが出来ます。コンピュータで管理するためには、必ず番号等の記号やアルファベットを利用しなければなりません。そこで人を管理するために、国民の一人一人に番号をつける必要があります。いわゆる「国民総背番号制」です。ですから我々を番号で呼ぶために番号を割り当てるのではなく、コンピュータで管理するために番号をつけるのです。
この「国民総背番号制」は次のことに有効利用できる言われております。
・病気に関する情報が一元化し、もし突然の事故で意識を失った状態で病院へ運ばれても、 医師は国が持っている医療情報を見て、その人の病歴などを確認することが出来ます。
・各市町村から受けるサービスを、漏れることなく受けることが可能となります。
この他にも、いろいろな利用方法があると思いますが、簡単に言えば「自分が自分である」ことを証明する事が出来る、たとえ意識を失っていても番号さえ分かれば、その人の事がすべて分かるようになる制度なのです。
しかし、この「便利」が必ずしも人の幸せに比例しているとは言えません。「便利」な世の中を目指すことが、幸せな国作りではないとして、これを受け入れない国も存在しています。
いろいろなものが「便利」という方向へ向かっていくことを止めることは誰にも出来ません。私達はいつしか便利な物を求めるようになり、幸せを感じる心をどこかへ置いてきてしまったように思います。難しいことを嫌い簡単な説明を求めるようになってしまい、自分で考え研究をすること止めてしまっています。自分で考え、研究し失敗をおそれず挑戦をする事で、幸せを感じる心を成長させるのではないでしょうか。
便利な道具が発明されても、それを使う人間が成長していなければ、必ず取り返しのつかない事になってしまいます。