無意識の行動
                                                              平成23年8月25日

 8月31日にから、第62回税理士試験に向けて、講座が開講します。税理士試験は、毎年8月上旬に行われ、12月中旬に合否の発表が行われます。そのため、ほとんどの税理士試験を対象とした学校では、9月から各講座が一斉に開講します。
 私は、TACという学校へ非常勤講師として通っています。毎年たくさんの受講生が、税理士試験の合格に向けて受講しています。
 受講生は、18時30分~21時30分までの講義を聴きに毎週水曜日に通学してきます。複数の講座を受講している方は、毎日のようにその学校へ通う方もみえます。昼間は仕事をして、夜勉強をする方や、大学に通いながら、私の講義を受けに来られる方もみえます。

 こうしてみると、税理士試験に挑むにしても、他の仕事に勤めるにしても、人は色々な選択肢の中から選んで行動を起こし、そして現在があることが分かります。私も忘れてしまいましたが、何かの縁で税理士を目指す事となりました。
 では、チョット難しい話をします。人が色々な選択肢の中から、ある一つの行動を取るメカニズムについて少しふれてみようと思います。
 例えば、道路にゴミが落ちているとします。落ちてるゴミを見て、「ゴミを拾った方が良い」と考えるはずです。そして、これを行動に移す。
「考え」→「理解」→「行動」となるのです。
 しかし、この流れが常にそうであるかというと、これは大きな間違いです。実は、行動は「頭で考え理解してから」するものではないのです。「落ちているゴミを拾う」このことは、誰が考えても良いことです。では、これを理解している人が、必ずこの行動をするかというと、なかなか出来るものではない。さらにタバコはやめた方が良い。「分かっているけど、やめられない」となるのです。頭で考えそして完璧に理解をしていても、行動に移すことは出来ない、又はやめられないのです。
 つまり、人の行動は、頭らか指示を出すばかりでなく、心からも指示が与えられるのです。そして、この心からの指示を、ある先生は「無意識」と呼んでいます。
 ですから、この無意識が人の行動を決定していること理解しなければならないのです。

 こうなりますと、人が己の欲に惑わされずに意志決定するには、この無意識をコントロールすることが出来るようにならなければいけないのです。ですが、これが簡単にはいかないから勉強を続けなければなりません。無意識をコントロールする方法について興味がある方は、声を掛けて下さい。

 「素直に受け入れ、素直に学ぶ」これが私の理念です。すばらしい先生方や本との出会いを、皆様に少しでもご紹介していけたらと思っております。そうさせていただくことで、私自身は整理整頓ができ勉強にもなります。どうぞこれからもお付き合いください。