風をよむ
平成26年2月25日
人は天気によって助けられますが、ときによっては大きな被害をもたらすことも有ります。先日降った大雪のせいで、大変な被害がでています。そのため、未来の天気の様子を知るために、中国では文字が生まれ、そして記録をつける様になったと言われています。過去の記録を見ることで、未来の天気を予測できると思っていたのでしょう。
だれでも、未来の自分がどうなっているのか考えたことが有るのではないでしょうか。住んでいる場所や家族の様子など、様々なことを考えるのですが、ほとんどの場合自分にとって都合の悪い様子を思い浮かべるのではないでしょうか。
「最近の若い人は人生設計を考えていないのですか」と聞かれたことがあります。その場だけを解決する事にだけ力を注ぎ、将来の事を見据えて考えているように思えないと言われたのです。
人生設計と言われますと、大事(オオゴト)のように感じられる方もみえますが、実は企業における計画書のような物とは全く違います。自分の生きている間に何をするのか。何が出来るのか・・・・。
自分の生きる道を考えずに、現在の環境だけに不満をいだき、その責任を他人の所為にして過ごしている。これでは折角の人生がもったいない。人は起きて、ご飯を食べ、寝るだけの生き物ではないはずです。何かしらの目的を持って生きているはず。でも、その目的は他人から与えられるものではなく、自ら求める事によって見つける事が出来るのですが、これが簡単なことではないのです。
人間には風を見ることは出来ません。風をよむには、肌で感じたり、周りの様子を観察したりすることで判断します。これと同じで、見えない物でも見ようとすれば、必ず見ることが出来ます。見えないから分からないのではなく、分かろうとしないから見えないのです。
企業経営には計画書が必要だと言われています。確かに周りを納得させる手段としては有効な道具だと言えます。しかし、この計画書にはその前提として必要としている物があります。それは、経営者の人生観でありまた人生設計です。なぜなら、「経営者の器以上には企業は成長しない」のであれば、その経営者が自分の人生について表現出来ないのであれば、どんなに優れた分析に基づいて作られた経営計画だとしても、そこからは何も生まれないのです。
「あなたは、孫子の代のことを考えて仕事をしていますか」自分が死んでしまった先の事を考えて今を生きる。今自分のしている事が原因で、子供や孫の代でその結果が出ることを知る必要があるようです。