ロボットの進化の先には
                                                            平成27年12月25日

 ロボットの進化によって、私達の仕事が楽になっただけでなく、減少している事はご存じでしょうか。

 今から約200年前に人の手によって作られていた物が、少しずつ機械によって製品化されるようになりました。これが産業革命です。良い物を沢山そして安価に提供できるようにするため、これを機械化することによって生活の豊かさを手に入れたのです。
 その頃の機械化とは、かなりの部分で人の手が必要であり、田舎暮らしをしていた若者がどんどん都会へと出て行き、工場へ勤めるようになり、豊かな暮らしをするようになりました。機械化による恩恵を、みんなで受けることが出来たのです。この機械化によって得た豊かさは長い間続いてきたのですが、工場を経営する人達は、もっと効率を上げ、生産コストを抑えようと考えるようになります。その結果、さらにオートメーション化が進み、工場から人が消えていきました。そして、機械では出来ない営業や分析などサービス業をする場所で人間に働いてもらうようになったのが現代なのです。
 さらに、最近のテクノロジーによりそのサービス業の部分を人工知能によってロボットに働かせようとしています。つまりロボットの進化の先には、人間が行える仕事は少しずつ減って行ってしまうのです。
 しかしそれが分かっていても、テクノロジーは何でもオートメーション化を進めており、人工知能を発達させ、様々な判断さえもロボットにさせようとしています。例えば、これまで人間が長い年月をかけて磨き上げることで得た熟練工の技さえも、人工知能の発達によってロボットは瞬時に取得する事も可能であり、またインターネットによって検索されたキーワードを大量に集め分析をして、株式市場などの投資の判断をロボットにさせていている実績もあるのです。
 ここまで、ロボットの力が合理的であると考えられるようになりますと、企業へ投資をしている資産家は、ロボット経営者へ投資をするかもしれないのです。そうなりますと、経営者という職業さえも、ロボットに奪われてしまうのです。

 この進化の流れは誰も止めることが出来ないでしょう。だとしたら、私達はこの進化の流れの中で、どう企業運営をし自分の生活を守ることが出来るのかを考える事が大切となります。考える事を止め、手を抜くことばかりを覚え、自らの責任で判断さえもしなくなってしまい、指示だけを待っている人間では、仕事は減っていくのは当たり前のことなのです。
 今の子ども達が10年後に社会で活躍する場所は、今存在しない職業で活躍すると言われています。自分の人生の主役は自分であることを忘れないで下さい。何も考えずに生きていますと、もしかしたらロボットに使われる様になってしまうかもしれないのです。